広い庭に生える雑草をどうにかしたい。けれど、ただ地面をコンクリートで覆うだけでは、せっかくの庭が味気なくなってしまうかもしれない。
今回ご相談いただいたのは、そんなお悩みから始まった庭の工事です。
当初はカタマ舗装と全面土間コンクリートの 2 案を検討していました。しかし、現地の条件や排水の問題、これからの庭の使い方まで考えると、どちらも簡単には決められませんでした。
そこで採用したのが、透水性とデザイン性を兼ね備えた「Dotcon+(ドットコンプラス)」でした。
施工にあたっては、想定外の地盤条件への対応や、タイルデッキとのデザイン調整など、現場での判断も必要になりました。そうした一つひとつの課題に向き合いながら完成させた施工事例をご紹介します。
※2026年6月現在、弊社調べおよびパートナー施工店の状況から大分県内初施工となります。
1.カタマ舗装か、全面土間コンか、はたまた…ドットコンプラス!?
今回、相談してくれたのは、以前に擁壁工事もご依頼してくれた、小学生からの同級生でした。
新築の広い敷地の奥庭に雑草が生えるため、手入れの負担を減らしたいという相談でした。
一方で、庭はお子様が遊ぶ場所でもあります。雑草を抑えるだけでなく、家族が過ごす空間としての見た目や使いやすさも大切にしたいと考えました。
まず草が生えないような施工方法といえば、
土間コン
カタマ舗装
防草シート砂利引き
防草シート人工芝
インターロッキング…etc
などの選択肢がありますが、当初、候補に挙がったのはカタマ舗装と全面土間コンクリートの 2 つです。2 通りの見積もりを出して、そこからまた施工方法は決めることとなりました。
ですが、見積もり作業中にふつふつと違和感が湧いてきました。
…。。。(新築で庭がカタマ舗装。確かに安いけど、見栄えがさみしいかも。)
…。。。(洗濯物を干すであろう、タイルデッキが施工面に面してる。カタマはちょっと気になるかもしれない。)
…。。。(いや、それより排水なにも無いんだった。コンクリにしてもカタマにしてもまず排水からだ……)
…。。。(もう一度レベルからあたって、図面書いて……んー。)


そんな時に、弊社の専務が私に声を掛けてくれました。
「ドットコンとかいう、あれならどうか?その現場ならうまくいくんやないか。」と。
2.庭の条件に合う選択肢として、Dotcon+ を提案
ハッとしました。以前から気になってた、ドットコン。
まさに、この現場に適している施工条件じゃないか。と。
当時は施工単価も具体的な施工方法も、十分に把握できていたわけではありません。
それでも、今回のお客様の事情や庭の条件を考えると、Dotcon+が有力な選択肢になると考えました。
そこで、施主様にDotcon+の特徴を理解していただくため、メーカーにも問い合わせを行い、自分で調べ、特徴や問題点、施工単価を洗い出し説明資料を作りました。
拙い説明でしたが、施工内容と費用を提案し、
「見た目もオシャレになるし、これでお願いします」と。最終的に Dotcon+ で施工することが決まりました。
やはり、あれだけ話題になる理由も納得しました。
調べれば調べるほどよくできてます。地熱温度、排水性、貯留機能、昨今の内水氾濫問題。どれをとってもよく考えられている素晴らしい商品です。



弊社専務の一声から、この施工現場で Dotcon+ を採用することになりましたが、
今にしてみると施主様と私にとって、まさに鶴の一声となりました。
3.施工中に分かった赤土。排水計画を現場の条件に合わせて変更
掘削を進めると、現地の地層は、ほとんど雨水が浸透しない赤土であることが分かりました。
Dotcon+ は、捨て型枠となる Dotcon+ 専用の型枠と現地の地盤条件を踏まえて雨水の浸透・貯留を考える工法です。しかし、地盤の浸透能力が想定より低ければ、雨水の処理方法も見直さなければなりません。
実際に掘削後に雨が降った際も、地面への浸透がほとんど進まない様子が確認できました。


そこで私たちは、当初の計画をそのまま進めるのではなく、地盤に浸透しきらない雨水をどう処理するかを考え直しました。
実際に採用したのは、砕石層の中に排水用の有孔管を設ける方法です。
Dotcon+ コンクリート層の下に一時的に貯留・浸透する仕組みを確保しながら、地盤の浸透能力を超える雨水については、既設の雨水排水桝を経由して排水路へ流す計画としました。
施工中に大雨が降った際には、有孔管からしっかりと排水される様子も確認できました。


地盤条件によって浸透しにくい分を、既設の排水経路と組み合わせて処理する構造にできたことは、今回の現場で得られた大きな成果です。
もちろん、排水方法はどの現場でも同じにできるわけではありません。地盤の状態や既設排水の条件によって、必要な計画は変わります。
今回も、実際の地盤を確認し、想定と違う条件に合わせて対応することが重要でした。
4.タイルデッキとの調和を考え、仕上がり直前にデザインを変更
排水計画と並んでこだわったのが、庭全体のデザインです。
施工場所には、レンガ調のブリック柄を取り入れたタイルデッキがありました。当初はデッキに合わせ、Dotcon+もブリック柄で仕上げる予定でした。
ただ、以前から少し気になっていたことがありました。同じ柄でそろえれば統一感は出ますが、庭全体が単調な印象になる可能性もあります。
そんな時に、Dotcon 施工店だけのグループLINEに上がっていた、ほかの施工事例でヘリンボーン調の Dotcon+を見て、これならタイルデッキとの違いを生かしながら、庭全体に変化をつけられるのではないかと考えました。
その考えを施主様にも説明し、相談したうえで、型枠配置の当日にヘリンボーン調へ変更することになりました。
型枠の配置では、弊社の職人が割り付けを計算し、タイルデッキに対して斜めのラインがどの角度で通れば美しく見えるかを検討しました。単に模様を並べるのではなく、どこから眺めてもバランスのよい仕上がりになるよう、細部まで調整していきました。
また、施工面積は 100㎡ を少し超える規模だったため、コンクリートの打設はポンプ車を手配し、2 回に分けて行いました。
庭を歩く場所であることを考え、表面は滑りにくさに配慮した刷毛引き仕上げを採用。
さらに、Dotcon+ の一つひとつの模様が大判のタイルのように見えるよう、模様の長手方向に合わせて刷毛目の向きを一枚一枚調整してもらいました。



本来よりも手間がかかる、この細かな仕上げにも、弊社が信頼を寄せる左官屋さんである福岡県豊前市の田中組さんが時間をかけて対応してくださいました。
5.多くの協力を得て完成した、こだわりの庭。
今回の施工場所は弊社から車で約1時間半かかる地域で、土地勘もなく、近隣に知り合いもいない場所でした。現場周辺の紹介や手配では、有限会社丸萬様にもお力添えをいただきました。ありがとうございます。
また、コンクリートの打設を担ってくださった左官屋さんの田中組様をはじめ、各協力業者の皆様の力があって、今回の仕上がりを実現することができました。
現場の条件を踏まえた排水計画、タイルデッキとのバランスを考えた模様の割り付け、歩く場所に適した表面仕上げ。細かな判断と調整を積み重ねたことで、機能性とデザイン性の両方を考えた庭が完成しました。
そして後日、この施工事例は、2026年に開催された、第 1 回 Dotcon+ 総会において、DESIGN AWARD の第 2 位に選ばれました。当時、全国に 400 店舗以上の施工加盟店があるなかで評価していただけたこと、そして記念すべき第 1 回の表彰で受賞できたことを、大変うれしく思っています。



この結果は、弊社だけの力で得られたものではありません。施主様をはじめ、現場に関わってくださった皆様と一緒につくり上げた仕事が評価されたものだと感じています。
6.完成して終わりではない。施工を通じて見えた課題
今回の施工では、デザイン面でも評価をいただくことができました。一方で、完成後に確認された課題もあります。
ヘリンボーン調に仕上げたコンクリートの一部で、角の部分にヘアクラックが発生しました。
今回の施工では、ひび割れを抑制するため、エラスタイトを一定間隔で配置していました。しかし、ガレージとの取り合い部分では、模様の角が立つ形状になっており、車両の出入りに伴う力が繰り返しかかることも考慮する必要がありました。


実際に、タイルデッキとの取り合い部分では同様のヘアクラックが確認されていないことから、ガレージ側の条件や、角の形状、周辺構造物から受ける力などが影響した可能性があると考えています。
エラスの配置や間隔は適切だったのか。角からガレージの基礎にかけてメッシュ筋や鉄筋を配置するなど、別の対策を検討できたのではないか。こうした点は、今後の施工に向けた検討課題です。
コンクリートのひび割れは、さまざまな要因が重なって発生するため、今回の原因を一つに断定することはできません。しかし、模様の美しさだけでなく、周囲の構造物や車両の動き、荷重のかかり方まで考慮して施工計画を立てることの大切さを、改めて学ぶ機会となりました。



施工は、完成した時点ですべてが終わるわけではありません。実際に現場で起きたことを振り返り、次の施工に生かしていく。その積み重ねが、よりよい仕事につながると考えています。
田口組では、うまくいったことだけでなく、施工を通じて見えてきた課題にも向き合い、一つひとつの経験を今後の品質向上につなげていきます。
Dotcon+ の施工をご検討中の方へ
庭や駐車場の意匠は、表面の仕上がりだけで決められるものではありません。
地盤の状態、雨水の流れ、既存の建物やデッキとのバランス、そして完成後にどのように使う場所なのか。こうした条件によって、適した工法や必要な施工内容は変わります。
今回も、当初の想定どおりにはいかない部分がありました。その都度、現場の状態を確認し、必要な対応を考えながら工事を進めました。
田口組では、工法ありきで話を進めるのではなく、お客様のご要望と現地の条件を確認したうえで、どのような施工が適しているかを一緒に考えることを大切にしています。
Dotcon+ の施工をご検討中の方、庭や駐車場の雑草対策・舗装方法でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。敷地の状況やご希望を伺いながら、適した方法をご提案します。
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無理な営業は一切行っていませんので、ご安心ください。









